虫歯予防のためにフッ化物洗口をする保育園や幼稚園が増えてきました。小学校や中学校でも行っているところもあるそうです。
そのフッ化物洗口について勉強したので、載せておきます。
フッ化物洗口とは
永久歯の虫歯予防を目的として行います。低濃度のフッ化物溶液でうがいをする方法です。
フッ素とは
フッ素は、海水、河川、土などの自然の中になる1つの元素です。海や川で取れる魚介・海藻類や、土の中で生産される農作物、またそれらを食べて育つ動物の中にも含まれています。人体では歯や骨に多く含まれています。
食物中に含まれるフッ素濃度(単位ppm)
- 緑茶(抽出液)0.1~0.7
- 紅茶0.5~0.7
- みそ0.9~11.7
- 大根0.7~1.9
- いわし8~19.2
- 牛肉2
フッ化物の虫歯予防効果
- 歯の表面のエナメル質の強化
- 萌出後のエナメル質の成熟促進
- 再石灰化の促進
- 最近の活動の抑制
など
ブクブクうがいができるようなる4歳頃から、永久歯が生えそろう中学卒業まで継続すると、永久歯の虫歯予防効果が期待できるそうです。また、歯の質自体を強化するので、成人になってもむし歯予防効果は持続するとのことでした。
フッ化物洗口の手順
フッ化物洗口の手順です。(一例ですので他にも方法があると思います)
- フッ化物洗口の液を作る。
- 洗口液1人分ずつを園児のコップに分ける。
- フッ化物洗口開始。
- 30秒間ブクブクうがいをする(保育士監視のもと)。
- 洗口液を吐き出す(吐き出したことを必ず確認する)。
- フッ化物洗口終了。
- 30分間飲食させないようにする。
子ども達が飲み込まないように必ず見守り、吐き出したことも1人1人確認することが重要だそうです!
フッ化物のQ&A
Q1.フッ化物洗口は安全ですか?
A1.フッ化物洗口液は、1回分の全量を誤って飲み込んでしまっても安全な量にしてあるそうです。一度に大量(例えば体重15kgの子どもが13人分以上)飲み込まないかぎり、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの急性症状は起こらないとのことでした。また、フッ化物洗口液が口腔内に残る量(0.2mg)は、お茶1~2杯に含まれるフッ素に相当するので、安全とのことです。
Q2.フッ素による慢性中毒はどんなものですか?
A2.大量のフッ素が含まれた井戸水などを飲料水として、長く摂り続けたような場合に、歯のフッ素将(斑状歯)や骨フッ素症を引き起こすことがあるそうです。フッ化物洗口ではこれらのことは起こらないそうです。
Q3.フッ化物洗口をすればむし歯にならないの?
A3.むし歯の原因は、甘い飲食物と虫歯菌と質の弱いはの3つとのことです。フッ化物洗口では、歯の質に働きかけるが、甘いモノを控えて、歯を磨くことも必要です。
まとめ
フッ化物洗口についてはまだまだ「怖い」「本当に大丈夫?」との声も聞かれます。
保育園や幼稚園で行われるフッ化物洗口も、保護者への説明会を開いたり、同意書を取ったりしています。
もちろん強制ではないので、子どもにやらせたくない家庭にはやらないようにしています。保護者の方の同意があって初めて行っています。
フッ化物洗口もいいですが、子どもの歯を守るために毎日の歯みがきや甘いモノをの食べ過ぎにも注意したいですね!
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