運動会のリレーに関する保護者からのクレームの話

この記事は4分で読めます

保護者からのクレームの話です。

 

 

 

勤務先の保育園ではなくて、別の園で過去にあった話です。10年位?前なので時効かなm(_ _)m

 

 

 

秋の運動会の目玉の1つに、年長さんのリレーがあると思います。

 

 

 

もちろん、どの学年の競技も素敵で見ごたえがあるんですが、保育園で一番大きい学年の子ども達が走るリレーは格別かなと感じます。

 

 

 

そのリレーに関して保護者からのクレームが入りました。

 




 

うちの子のチームが負けてばかりだからチーム替えして!

クレームを言ってきた保護者の方をタナカさんとします。

 

 

 

タナカさんは仮名ですm(_ _)m

 

 

 

タナカさんのお子さんのチームは、練習でいつも負けてばかりだったそうです。

 

 

 

タナカさんはそれが気に入らなくて、担任に話しをしました。

 

 

 

 

「うちの子のチームが負けてばかりだからチーム替えして!」

 

 

 

 

○○ちゃんが遅いせいじゃない?あの子と違うチームにして!」

 

 

 

 

とのことでした。

 

 

 

 

クラスには少し足の遅い子がいたそうなんですが、子ども達はその子も含めて【チーム】と思っているので、いろいろな作戦を考えてリレーに臨んでいたそうです。

 

 

 

そんな子ども達のがんばりや成長を台無しにするような、タナカさんの発言。

 

 

 

当時の担任の先生の気持ちを考えると、辛いものがあります。

 

 

 

担任だって、どの子にも勝たせてあげたいと思っていると思います。

 

 

 

でも、リレーという競技のルール上、勝つチームがあれば負けるチームもあるのが当たり前です。

 

 

 

そんなだれもがわかる当たり前のことにも、タナカさんにとっては「おかしい!うちの子がかわいそうだ!」と感じられたようです。

 

 

 

 

もちろん、自分のお子さんを勝たせてあげたい気持ちも分かります。

 

 

 

 

でも、それを保護者が担任に話すのってなんだか違う気がします。

 

 

 

どうなんでしょう・・・

 

 

 

担任が気づかないから言ってあげたのに!別にタナカさんは悪くない!と思われる方もいるかもしれません。

 

 

 

感じ方は人それぞれなので、否定も肯定もしませんが、私は聞いていてなんだか違うなと感じました。

 

 

 

 

子ども達の反応は・・・

結局、タナカさんと担任と園長先生とタナカさんの意見に同調する保護者の方々で話し合った結果、チームを変更することになったようです。

 

 

 

その事を担任から子ども達に話したそうです。

 

 

 

 

すると、子ども達からはかなりのブーイングが出たようです。

 

 

 

 

「僕たちはこのチームで走りたい!」

 

 

 

 

「勝てるように作戦を考えるから大丈夫!」

 

 

 

 

などの声が上がったようです。

 

 

 

子ども達の方が大人です・・・

 

 

 

遅い子の分をどうやってカバーするのか、自分達で作戦会議をして考えていたので、子ども達にとってはチーム変更なんてありえなかったようです。

 

 

 

結局、子ども達の意見を尊重し、チーム変更はなしになったそうです。

 

 

 

チーム変更が無くなった旨を伝えた時に、タナカさんやタナカさんの意見に同調する保護者の方々の反応がどうだったかは聞いていませんが、私が担任でも子ども達の気持ちを尊重したと思います。

 



子ども達の気持ちを考えての行動だったかもしれませんが・・・

タナカさんのクレームも、子どもの気持ちを考えての行動だったかもしれませんが、考える方向が違ったのかなと感じます。

 

 

 

リレーで勝つことはもちろん嬉しいですし、保育園生活最後のリレーとなれば勝っていい思い出を残したいと思うのも分かります。

 

 

 

でも、保育者目線で言えば、子ども達が仲間同士で1つの目標(ここではリレーで勝つこと)に向けて、力を合わせて頑張ったり、意見を出し合って話したりする経験の方が重要であると感じます。

 

 

 

子ども達なりの対人関係能力も育つでしょうし、自分の意見を言う力、人の意見を聞く力も育つのではないかと思います。

 

 

 

また、リレーにおいては足の遅い子に配慮する心が育ちます。

 

 

 

他人に優しくする心も育つかもしれません。

 

 

 

人には得意不得意があるので、出来ないことを責めるのではなく、力を貸したり力を貸してもらったりする仲間関係が築けるようなるかもしれません。

 

 

 

リレーを通して、そのような力が育つように保育をしてる先生が多いかと思います。

 

 

 

あくまでも理想的な話ですが、この理想に少しでも近づけるような働きかけは、保育士としてしていきたいと思っています。

 

 

 

 

リレーで勝つことだけが目的ではないんですが、保護者には伝わらない場合も多いのが正直なところです。

 

 

 

 

人にはいろんな考え方があるので、折り合いをつけるのもなかなか難しいですね。



  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

こちらの記事もどうぞ