少し前に、しっぽ取りをして遊びました。手作りのしっぽを服につけて、しっぽを取られたら負けという簡単なルールの鬼ごっこです。しっぽは服につけやすいように、洗濯バサミを使ってつくっています。洗濯バサミにスズランテープなどを三つ編みにしたものをくくりつけ、動物のしっぽのように長くします。
そんなしっぽ取りで遊んでいたとき、はじめは男女対抗戦で行っていたんですが、明らかに女の子の人数が多く、男の子が不利な状況でした。それでも、どの子のしっぽを取ればいいのかがわかりやすいため、男女対抗戦で遊んでいました。何回戦かしっぽ取りを行ううちに、ある男の子が人数差に気づきました。
男の子「だって女の子のが多いじゃん!」
保育士「そうかな?じゃあ、この対決が終わったら男の子と女の子の数を比べてみる?」
男の子「うん!だってずるいじゃん!」
さすが!と思いました。よく気づいたなと嬉しくもなりました。保育者が人数差を教えてもいいのですが、気づいてくれるといいなと思いながら遊んでいたので、そのつぶやきを聞いたときは嬉しかったです。
そして、その対決が終わったので、みんなを集めて男の子の主張を伝えました。人数差が変わりやすいように一列に並んで、前から順番に座っていきました。誰が見ても明らかに女の子が多いことがわかりました。男の子全員座った中で、女の子が5人立っていました。
男の子「ほらね!女の子が5人多いじゃん!」
保育士「ほんとだ。じゃあどうすればいい?」
男の子「だったら~女の子が男の子チームに来ればいい!」
保育士「なるほど。みんなはそれでいいかな?」
他の子「いいよー」
保育士「何人男の子チームに入ればいいの?」
男の子「えっと、2人だけど・・・そうすると・・・1人女の子チームが多いから・・・」
保育士「じゃあ先生が男の子チームに入ればいいかな?」
男の子「それでいいよ」
ということで、女の子が2人と保育士が入って、同数となりました。数の差に気づき、提案し、どうすれば同じ数になるのかを考え実行する過程を近くで見ることができました。これに気づけたのはこの子の成長の姿だなと感じ、嬉しかったです。また、一緒にしっぽ取りとしていた子も、このやりとりを見たことによって、「なるほど、人数が一緒じゃないと負けちゃうのか」「人数が多いほうが勝ちやすいんだな」「人数を一緒にするのにはああすればいいんだな」など、いろんな気付きができるやり取りだったと思います。それぞれの感じ方で、それぞれの気づきをしてもらえればいいですが、いい機会だったと思います。
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